火葬が終わったことを係員から知らされたら、一同は再びかまどの前に集まり、「骨揚げ」を行います。骨揚げは、木と竹で一対になった箸を持ち、ふたり1組になって、骨をはさみあげて骨つぼに入れます。骨は足のほうから頭に向かって1、2片ずつ拾っていきます。最後にのど仏を拾いますが、これは、故人ともっとも血縁の深いふたりが拾い、頭の骨の上に納めます。残された骨は、係員がきちんと骨つぼに納め、ふたをしてくれます。その後、骨つぼを桐の箱に入れ、白い布で包んでから喪主に手渡されます。分骨する場合は、あらかじめ葬儀社に巾し出ておくと、もうひとつ骨つぼを用意してくれるか、錦の袋に入れてくれることもあります。火葬場から帰るときは、位牌や遺影を持ち帰ることを忘れないようにします。
日本人の一生には、生まれてから死ぬまで、さまざまな儀礼が仕組まれている。それを人々はハレの日と心得ていて、儀礼に参加するわけだが、そのさい必ず前提としてケガレの状況が、それぞれ個人のレベルでともなっているのである。ケガレの排除ということがいってみれば冠婚葬祭の一つの目的であり、その深層には人間の霊魂の安定化が図られる必然性があったのである。霊魂というのは、さまざまな言い方があるだろうが、この世に生きて死に、またよみがえることを原則としている。そのことは人間の生きる支えでもあろう。先に述べた冠婚葬祭の簡素化ということは、人間同士のつきあいの関係から自然の摂理として生じる原初的なルールなのであるが、冠婚葬祭を表面的な儀礼とするなら、それぞれの儀礼の基底に、人々が自己の霊魂をいかにコントロールするかという営みが見られるのである。
昇進・栄転は、その本人にとっては大変にうれしいことですが、お祝いをする側からすると実に複雑な問題があります。同じ職場の人が昇進した裏側には、昇進できなくてガッカリしている人が必ずいるはず。ですから、昇進祝いは、個人や親しい同僚だけにして派手なお祝いは不要にします。職場の決まりに従ったお祝いだけで十分。栄転の場合は、今の職場から他の職場へ替わるので、昇進と多少ニュアンスが違います。つまり、転勤に近いお祝いなのです。ですから、会社の決まりに従った送別会とは別に餞別が必要。ただし、周囲からは栄転に見えても、実は左遷だったということがあります。ですから、先走ったお祝いはしないほうがいいということ。転勤の場合は、本人の気持ちが大切です。本人の希望にそった転勤だったら、派手な送別会もいいでしょう。しかし、本人が望まぬ転勤だったら、職場の決まりに従った送別会だけにします。もちろん、餞別は必要。いずれも、ウワサの段階でお祝いだ、送別会だと騒いではいけません。会社の正式な発表があってからにしてください。まとめてみましょう。